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白崎映美 東北の女神にして女妖

活動休止中の上々颱風のツインボーカルの1人、白崎映美の声が、初めて聞いた時以来気持ちよくて大好きなのです。

MCの庄内弁も、今では方言丸出しくらいかっこわるいことでもなんでもなくなった(まぁ、これも東北を舞台にした『あまちゃん』の功績が大なわけですが。)けど、バブル真っ盛りの頃、こんな潔くてしかもやっぱりかっこいーしかも美人は見当たらなかったわけですよ。

「美人」と書いてしまいましたけど、この基準て、西欧人っぽさというか要するに欧米の芸能人を基準にした評価、だと思うのですが、欧米人っぽい日本人ってわかりやすく言うと縄文系の顔立ちですよね。まさにある意味東北の顔立ちです。まつろわぬ民の血筋。

そんな彼女が今回の震災のあと、どんな歌を歌うのか、とても気になっていましたし、ソウル•フラワー•ユニオンの「満月の夕」みたいな被災者の方々の心を震わせてくれる歌が生まれるのではないかと、期待を寄せてもいました。

ただ、簡単なことでもないと、やはり思いもします。被害の甚大さゆえに文学も他の様々な表現手段も、この震災以降のこの国で、本当に人々の心の源深くに触れられる「ことば」を見つけるのに、真剣に悩み、まさに表現する自分自身がどのような者であるのかを根源から突きつけられ問われているのを感じます。

それでも白崎映美に期待を寄せている、寄せずにいられないのは何故なのか、「あーそうだったのか」とストンと納得できたのは、彼女自身が酒田の大火災で被災して、仮設住宅での暮らしも経験していたということを知った時でした。

「私も酒田大火で家が焼けて、周囲のみんなが日常に戻ってるのに、私は被災した状況から逃げられなかった、それが悔しかった。それが何十年経っても記憶に残ってるんですよ」



昨年発表されたCDを、とても気になっていながら、なかなか買うにいたらないままで、それでもYouTubeなんかの動画はせっせとチェックしていて、「彼女は歌だけではなく、踊りもいでたちも全てひっくるめて東北の異形の女神たらんとしているのに違いない」と、確信していました。



自らを神に仮託して、祝福の舞と歌を捧げる、これはまさに芸能の根源そのものです。今読んでる真っ最中の折口信夫が書いていますから間違いない。(軽く逸脱)いや、冗談ではなく、このバンドはたぶんメンバー全員が、本気でそんな芸能の根源的な呪力を体現しようとしていると、思えてなりません。


連休明けの仕事は仙台、朝フェリーで仙台港着、そのまま現場に入って夕方まで仕事して、辿り着いた宿が仙台駅の近くで、何度か来ていて土地勘もあることだしと、夕食後、駅前の商業施設のCDショップへ、(行く前にwebサイトでしっかり在庫は確認したのですが)

「まづろわぬ民」白崎映美&とうほぐまつりオールスターズ
ちゃっかり東北到着の日に購入です。
(またしても東北にカネを落としてしまった。←だから、小さいって。)

彼女だけではなく、バンドのメンバー全員が確信犯的に様々な異形の神や妖(あやかし)になりきって、全力で東北を言祝いでいる優しさと力強さ。

「人は、喜びを噴火させに産まれた火山なのだ」(ますむらひろし)こんな言葉を、書かせちゃう力が、間違いなく満ち溢れた祝福でいっぱいの音たち、東北に住むみなさんはもちろんのこと、東北と、なんらかの形で袖触り合ってしまった全てのひとに、聞いて欲しい怪作にして快作であると、断言。

それにしても「仙台のとーちゃん」こと梅津和時の、歌の下手くそさは、ほとんどサックス同様天才的としか言い様がない。是非ご一聴を。

BLUEBLACK

万年筆で書く、という習慣を少しつけたいと思っているところです。
と言っても高価な万年筆を所持しているわけではなくて、国産の1000円ほどのが1本と、もう1本ペリカンのこちらも2000円程度のエントリークラスのもので、どちらにもそれぞれのメーカーのブルーブラックのカートリッジを入れています。

国産の方は「乾きにくさ」を売りにしているだけあって、ひと月くらい使わなくてもペン先が乾くことはないのですが、ペリカンの方は正直なもので下手すれば1週間くらいご無沙汰しただけで乾いてインクを通し直してやらなければなりません。だから、なるべく毎日に近い頻度で使ってやらなければならなくなるわけで、かといって大層な文章を編むわけでもなく、仕事のメモや私的な備忘録に、せっせと万年筆を使うクセをつけようとしているわけです。

ブルーブラックというインクもちょっと好きで、これも国産の方はわりと艶っぽい色なのだけどペリカンのブルーブラックは、墨っぽいというか、青みがかった墨みたいな色でこんなあたりも、書く行為のささやかな快感であったりします。下手な字でもそれなりに味わいのある見映えになってくれるし。

そういえば昔銀塩のモノクロプリントをやっていた頃のメインのペーパーは「月光」というブランドで、暖色系のモノクロペーパーが主流の中、唯一「ブルーブラック」の寒色の黒を売りにしているペーパーでした。まぁっこれは私淑していた森山大道のただのマネで、ひたすら月光の4号の硬調紙を、何年も使っていたのですが、ある時からイルフォードのマルチコントラストを使うようになってようやく自分のプリントが少しできたような気になれた、これもまた別の逸脱。

字が汚いのは、子供の頃からのコンプレックスで、もちろん今でも金釘流以下の下手くそな字を書き散らしているのですが、思えば携帯電話やパソコンといったツールでテキストを簡単に発信できるようになって、ハードルが下がったのをいいことに、どれほどいい加減な言葉を、それも全世界に晒す形で垂れ流してきてしまったことか、まあ今こうして入力しているテキストだって、それほど大したものではないのは一目瞭然ですが。まぁもちろん「きれいな字が書けなければ、文章を世界に問うてはならない。」などと言うつもりもありません。
あと、「美しい字」なんてググると出てくる変な精神論みたいなのに与するつもりも、もちろんないのですが、肝心なのは「言葉と丁寧につき合う」ということではないのかと、考えているわけです。

まぁこんなことを、この2ヶ月ばかり、安物の万年筆と、LEUCHTTURMというドイツ製のちょっといいノートと一緒に考えていたわけです。

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