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「再生」の時間

この町に来て半年が過ぎました。
着いた頃は秋祭りの季節でしたが、今は東北にも桜が咲いています。

来てまもない頃に、偶然見つけてすっかり好きになったのが、この弁天島の景色です。
調べてもwebにはあまり情報のないこの小さな島、どうやら個人の所有だったようですが、周りの美しい砂浜は海水浴に利用されたりしていたようです。

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宿から歩いて15分ほどの、ちょうどいい散歩コースなのもあって、何度か来ていたのですが、今日初めて、引き潮のタイミングにあたったようで、島の手前の砂浜がつながっていました。
さっそく渡ってみました。


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小さなお社の後ろの松の木、震災以前にはどうやら他にも木立があったようですが、津波をかぶりただ1本残ったこの木も、ご覧のとおり塩害でしょう、すっかり枯れて見えます。


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島は高さ10メートルに満たないでしょうか、小さな頂上まで登って、松の木の根本をふり返ると、大きな岩を抱いていました。こんな姿が、人々の信仰の対象になったのかもしれません。

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そして

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その松の根本近く、数本の松の若木が芽吹いています!

震災から5年、という時間はおそらく東北と縁遠く暮らしてらっしゃる人々には関心も薄れるのに十分な時間で、一方実際にこの地に暮らしている人々には、なかなか元の暮らしに戻れずにもどかしい思いと、そんな自分たちが世界から忘れられはしないかという不安や焦りを抱かずにおれない、いやこうしてわかったようなことを書いているわたしにも、もちろん計り知れない思いの膨らむ時間なはずです。

だけどかつてこの町の人々の眼を楽しませてくれ、気持ちをなごませてくれた松の木も、この実生から立派な木立の姿まで成長するのには、おそらく数十年の時間が必要であったわけで、これだけの規模の「再生」には、やはりそんなスパンの時間の感覚が求められるのではないかと。

三陸の片隅の、本当に小さな島のてっぺんで、今日はそんなことを、松の可愛らしい実生に教わっていたのでした。

tag : 東北

相場英雄と辺見庸

「血の轍」の後は辺見庸「瓦礫の中から言葉を」NHK出版新書

石巻出身で、震災後の語られるべき言葉を真摯に探る作業。
「言葉でなんとか語ろうとしても、いっかな語りえない感覚」。それでもその先の、震災経験後のこの世界で語られるべき言葉を、おそらくは自身の深層へ降りてゆくようにして探し求める行為。

思えば震災の後、東北のあちこちに赴きもし、なにがしが見たかのようにTwitterやブログに言葉を垂れ流していた自分も、本当に何かを語っていたのか、気恥ずかしくなる。

言葉を書くプロの方々にとって、このことは真剣に考えれば、自分の存在そのものを問わずにおれないような問題に違いない。

相場英雄はどうだったのだろう?震災前に「みちのく麺食い記者」シリーズで各地に取材にも行ったであろう東北、昨年シリーズ新作の出版予定を、Twitterで公表してくれた時には単純に喜んだが、簡単な作業ではやはりなかったのだろう。
昨年中とおっしゃってられたが、「血の轍」の作業もあったのかもしれないが、年内には出版されなかった。

と、思って気にしていたら、「血の轍」の出版直後ご自身がまたTwitterで「次は『麺食い⑦』」とつぶやいてくれた。

「命削りながら描いて」いると。

嗚呼、やっぱりおれはこういう姿勢の作家がたまらなく好きだ。
ジャンルとか、カテゴリーとかではなく、自分のいる場所で、何が問われなければならないのかを本気で探る、言葉を発する立場にある限り、絶対におろそかにできない部分に誠実な作家の次回作が、気持ちよくないはずがないと、また、期待に胸をときめかせてしまうのであった。

tag : 東北

スズメ

盛岡といえば、百眼的にはとりぱんである。


昨年全国2000万(勝手に推定)とりぱんファンの聖地「T松の池」で、マンガ本編そのまま、巣立ったばかりの子スズメが、地面に撒かれたパンくずを親鳥にねだる場面を目の前で見て、即刻妻に「マンガのまま」と電話したバカとりぱんファンにしてバカ夫でもある。

今回は、現場の駐車場が空いている一軒家の前庭でして、その空き家の軒下にどうやら巣を作ったらしいスズメのご夫婦、しきりに出入りしている。ヒナがいるらしい。


ちびっこの巣立ちにお目にかかれるか、ちょっと期待している。

tag : とりぱん 東北

いつでも誰かが

なんだか急に上々颱風を聞きたくなったんだよ。

実は白崎映美の歌声が、昔っから大好きなんだ。

GHETTO BLASTERのドメスティックなバタ臭さとでも言いたい味わい。



あるいは「CRY BABY」のあまりにすちゃらかな歌詞を高らかに歌い上げるあのセンス。
「うちのバンドにゃギターもねえ」

山形の酒田出身の彼女が、今回の震災にどんなアクションを起こしてくれているのかと思ったら、やっぱりブログには胸にしみる言葉が連ねられていて。



バンドもこんな曲をオフィシャルアカウントからアップしていた。



神戸の時にはソウル・フラワーが「満月の夕」を歌い、多くの被災者を勇気づけもし、その後も長く歌われてきたけど、おれはきっと映美ちゃんがとーほぐの皆さんの心に届く歌を歌ってくれると強い予感と確信を抱いたね。

頼んだよ。

tag : MUSIC 東北

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