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SEAMUS KENNEDY DANNY BOY

これも何度も紹介した気がする、毎年何度も聞きたくなるアイリッシュパブの怪人シェイマス・ケネディおじさんの「ダニーボーイ」ブラインド・レモンから、エルビス、ウィリー・ネルソン、あげくはハリー・ベラフォンテになりきるサービス満点ぶりに、ぜひどっぷり浸かって欲しい。



ARABAKI 2017

松竹谷清さんとエマーソン北村が、今年のアラバキロックフェスに、とうとう出演します。
2011年の春、仙台ではコンビニの日配品の棚がすっかり空っぽで、食べるものを買うのにも大変な思いをしていた頃、そのコンビニのガラスいっぱいに貼られていた新聞を通りがかった人たちが熱心に読んでいる、そんな光景を毎日見ていました。
仙台や盛岡をベースに、3月の末からひと月ほど、宮城や岩手のあちこちで余震の中、工事をしながら伝えられる東京発信の全国ニュース、歌や芝居が自粛とかいう話題に「決定的に何か違う」と、思いながら、ではなにを語ればいいのかすら、わからないもどかしさ。
歌にしろ踊りにしろ芝居にしろ、凡そあらゆる芸能こそ、不在のものたちに手向ける「祀る」行為の根源であるはずの術(わざ)を、こんな時に自分たちの手で封じてどうするのだと、まぁ、実は今だからこんなに整理して言えるのですが、多分そんな苛立ちだったのではないかと思います。そしてそれ以上に、当時は本当に「語ることば」すら、見出せずにいた、実際ミュージシャンにせよ、文筆家の方々にせよ、他の皆さんの中にもそんな気持ちでいた方が多かったのではないでしょうか?
そんな中、コンビニの新聞に混じって残っていたのがアラバキのポスターだったと記憶しています。あの年、春の開催予定が夏に変更されるのを追いながら、ここに清さんの歌声とギターを鳴り響かせたいと、ずっと思っていました。
東北に松竹谷清を、というぼくの密かな夢がこうして現実のものとなって、感無量です。清さん、賢ちゃん、今回も素敵な音楽で、東北のみなさんを思いっきり魅了しちゃってください!
それにしてもアラバキの運営の皆さん、そろそろ白崎映美ちゃんを、できればバンドフルメンバー(50名超とか?)を、呼んであげませんか?

もう一つの沿岸の風景

少し前までいた町のお隣は、急勾配の高台に囲まれた港町。
ここは、大きなかさ上げ工事はせずに港の町並みを作り直しています。
JRの駅や駅を中心とした商店街なんかは、少し奥まったところにあるので、そちらの機能はあまり不便していなそうですが、震災当時全国放送でも取り上げられた、湾内の島へのフェリーも出ている港の周りは、こちらもまだまだ工事現場だらけ。

向こうに見えるのは仮設の商店街。
津波に流されて土台だけになった建物の跡に、打ち捨てられたベッドの残骸。このベッドで、かつては誰かが寝ていたのですが。

空き地の隣のコンビニの前に、優しそうな顔の猫がいました。
にゃあにゃあ言いながら寄って来たところをみると、多分人から餌をもらいつけているのでしょう。
空き地にも猫缶の空き缶がありました。
こんな風景の中で、 小さな猫の命に誰かが心を配っていて、それに猫の方も甘えている。
 
ぼくは明日、北海道に帰りますがどうもまた、東北で大切なものを伝えられてしまった気がしてなりめせん。

沿岸の風景

確か震災の翌年の春ころに、この辺りを通過したと記憶しています。
大きな被害を受けた造り酒屋さんが、少しだけ内陸の高台に新しい工場を建てていたのを、ちょっとだけお手伝いしました。
この町のシンボルのように報道されてきた、あの「一本松」の当時の姿も、車窓から見ました。
当時すでに、その後話題になった巨大なベルトコンベアーによるかさ上げ工事も始まっていたように思います。
今、ぼくがお手伝いしている高台の災害公営住宅の周りに盛り上げられた土砂。数年かけてようやく、巨大な津波にも侵されないだけの盛り土を作り上げて、そこにまだ、道路も街区もできていないのがこの町の現状ではあります。
ただ、あの時には、今見上げている盛り土と同じくらいの「瓦礫」の山が、いたるところにいくつも盛り上げられていました。あの瓦礫の山を片づけるだけでも、どれだけの苦労であったか。

あの幾つもの「瓦礫」の山、文字通り皆さんの町の間近にもある高さ数10メートルの小山ほどの「『瓦礫』の山」。
畳のかけら、柱や梁、家々の部材が粉々になったもの、家具や布団や小さなものたち、商店の品物の成れの果て、どれも名前も家族もある人びとが暮らしていた、それはもしかしたらぼくが袖振りあった誰かの身近にあったものかもしれません。
それらが、膨大な「ゴミ」の山となって積み上げられていたあの光景。
そして今、それらはすっかりなくなり、新しい町並みを作り上げられるための、あの時よりはずっと整然と積み上げられた土砂が、今、眼前にあります。
そこに、まだ人が住む町はできていません。災害公営住宅だけができても、商店も近くにはありません。お父さんが車で仕事に出かけて、お母さんが買い物に行くには、間違いなくもう一台、車がないとどうにもなりません。
多分人びとが住んでも、まだまだ不自由な思いをするでしょう。それでもプレハブの仮設住宅ではなく、あるいは避難先の仮住まいでもない、故郷に新しく建てられた頑丈な住まいです。
そんな町がやっとできつつある、ちなみにこの町は市役所すら、未だにプレハブの仮庁舎で、新しい市役所の立地すら決まっていない。つまり市は自分たちの庁舎よりも、もちろん市民の住まう場所を優先したわけです。
それが、この町の、この6年だったのだとすれば、もちろん誰にも「遅い」などとは言えない。
そしていまだにぼくが見ていない沿岸のどの町にもその町の事情と、復興への努力があり、自治体にも住民の皆さんにも様々な思いがきっとある、ぼくは多分もう何年かは、東北の町々で仕事をするつもりです。沿岸の仕事を積極的に選びもするでしょう。そのために多少はストレスフルな仕事の仕方すらする覚悟もしています。
まだ、語りきれずにいるあの年の東北の方ことを、少しずつでも言葉にしたいし、それからのことも語りたい。
それはとりも直さず、どうやらぼく自身のことを語ることでもある、そんなことに、最近どうやら気がつきました。

この世界の片隅でロックンロールがはじまる、という話

エマーソン北村「ロックンロールのはじまりは」に織り込まれた本人によるエッセイを読んだ時に、次のくだりでぼくは、年末に見た映画「この世界の片隅で」で描かれた人々を、主人公の「すずさん」だけではなく北条家やご近所や浦野家の人々のことも、もう一度映画館でスクリーンの前で経験しているかのように、まさに「腑に落ちた」ような気がした。と、早いうちに何処かに書いておかねばと思ったのですよ。 
 「ここに書いてきた人達に共通するものは、ある『透明な心』だと、僕は思う。それは静かな心ではない。それは不屈の心でもない。彼らの多くは現世的な悩みをかかえ、欲もあり、ずるく、要するにごく普通の人達だった。(中略)おそらくそれは彼らが、ものごとに翻弄されながらも、意思を持ってそれを受け止め、少しの悲しさと共に、その本質を感じ取ることのできる心の持ち主だったからではないだろうか。」

エマーソン北村「ロックンロールのはじまりは」

なんと、CDショップに行ったのが、一昨年の5月以来であったように思う。

Bob Dylan のこと

40年前の田舎の中学校では、「ロック」の好きな同級生が聞いているのは「キャロル」や「クールス」でせいぜい「レッドツェッペリン」や「ディープパープル」が共通の話題でボブ・ディランの話なんかできる相手はいませんでした。学業だけは苦手じゃなかったもので、親に通わされた札幌の外れの学習塾の、アルバイトの大学生教師がディランが好きだと知って、ぼくだけ勉強と関係ない話を少しだけして、テレビで放映されたディランの姿を、今の子供達は多分もう知らないブラウン管の画面からフィルムのカメラに撮影したプリントをもらって、ものすごくうれしかった。何年も大切にしていた。今思えばその大学生塾教師、モジャモジャアタマの小柄な人だった。おーわれながらいい話じゃないか、どうだ?

木造3階建

山形県某所

山形県庄内地方某所のBarにて、かれこれ30年前にじゃがたらとミュートビートを同時期に見ていたというだけで店主と意気投合して、100年前から常連だったようなデカい顔で呑んだくれて、少しだけ反省。思えば10年近く前にも愛知県某所で、ギネスの看板だけを頼りに飲みに立ち寄った店で運命的な出会いをしたような気がするのだが、あの店の店主も「めんどくさい客だ」と思ってはいなかったろうか?なあ?

青鬼くん

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